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日本医療法人協会ニュース 2014年11月号

巻頭言
  理事 加藤 仁

■緊急座談会
 日本医療法人協会「医療事故調ガイドライン」発表
  ガイドラインについてはこちらにて掲載しております。

■医療界の常識を斬る! 第12回
 地域包括ケア病棟への移行を促すには要件面の「パラダイス化」が必須
   会長代行 加納 繁照

  搬送受け入れ件数が少なくても地域の救急医療体制に不可欠な病院をもっと評価すべき
   副会長・医療法人社団恵仁会なぎ辻病院 理事長 小森 直之

■短期集中連載「医療法人会計基準」パーフェクト解説 第5回
計算書類の構成と注記表の位置づけを正しく理解することが必要
公認会計士 五十嵐邦彦

■医法協アカデミー第79回
 社会医療法人として高い公益性を保ち地域の医療と介護に貢献する
   社会医療法人若竹会つくばセントラル病院 理事長・院長 竹島 徹

■EVENTReport 第3回経営講座

「第4回経営講座」開催のお知らせ

●NEWS DIGEST 医療界の最新動向

会員の皆様へ 〜e−mailアドレス登録のお願い〜

独立行政法人福祉医療機構 (医療貸付)貸付利率表
福祉医療機構サイト内金利情報へのリンクです。利率は随時更新されております)


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日本医療事業協同組合


■巻頭言
 〜精神病床削減とノーマライゼーションで精神科医療の課題解決は図れるか

  日本医療法人協会 理 事  
特定医療法人共和会 理事長  
加藤 仁

 私が理事長を務めるのは、精神病床243床、療養病床80床の精神科病院です。

  近年、わが国は膨れ上がった医療費の増加を抑えるため、さまざまな施策を打ち出しています。たとえば、在宅を含めた医療の機能分化と効率化を軸とする医療提供体制の再編です。厚生労働省は一般急性期病床を充実させるために「7対1病床」で高い診療報酬を打ち出しましたが、2万床の予想を大幅に上回り約36万床まで増加したため、本年4月よりその削減策として「地域包括ケア病棟」への転換を推進しています。

  精神科分野では、平成16年に「精神保健福祉施策の改革ビジョン」で精神病床を当時の約34万床から7万床にまで削減することが掲げられましたが、この10年間で減少したのは約1万床にとどまっています。従来、問題視されている地域での精神障害者差別の解消も進めるべく、次回の診療報酬改定では、医療費削減も絡めた精神科医療の方向性を打ち出そうと模索しています。精神科病院は大きな転換期にあるのです。

  OECD加盟国のなかで日本の精神病床数は一番多く、人口当たりでは加盟国平均の約4倍です。これが、日本の精神科医療が世界的に特異な位置にあるといわれるゆえんです。長期入院がなぜ多いのか、どうすれば地域での暮らしが実現するのかは、以前から議論されているところです。厚労省は障害者の自立と社会参加の促進を図るために「ノーマライゼーション」を掲げ、各地で「こころの健康フェスティバル」などの施策を行っていますが、功を奏していません。現在、5年以上入院する患者が約10万人いるなかで、今年4月施行の改正精神保健福祉法では新たな入院患者が1年以内に退院できるよう、地域の福祉関係者らに連携を求めています。すでに長期入院している患者への対応では、厚労省の検討会が今年7月に報告書をまとめ、患者の退院意欲を高める支援に加え、病床の削減方針を打ち出しています。病棟をグループホームや住宅に転換することも条件付きで容認しましたが、「それでは本当の地域生活にならない」との声が多く出ています。

  障害者は、地域で就職先はおろか、住居の確保すらできていないのが現状です。現場ではNPOなどボランティアの方々が懸命に活動しており、精神科病院も生活の場の確保に最大現の努力をしています。私は、障害者差別は地域の問題であり、住民に密着し、文部科学省との連携で子どもの教育に踏み込むなど、障害者を差別する人たちを排除するような社会的パラダイムがないと、その角酎肖は実現できるものではないと考えます。混乱状態にある現場を変えるには、国や地方自治体の力が不可欠ではないでしょうか。

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