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日本医療法人協会ニュース 2014年12月号

巻頭言
 理事 神徳眞也


特集 第29回全国医療法人経営セミナーin山口
 民間病院をはじめ医療界一丸で安心・安全で質の高い地域医療体制の構築に邁進


■連載「医療法人会計基準」パーフェクト解説第6回
 注記表の構成と個別テーマの整理 公認会計士 五十嵐邦彦

■医法協アカデミー第80回
 災害拠点病院としての体制を強化し埼玉県救急医療情報システムの未来を見つめる
   社会医療法人壮幸会行田総合病院 理事長 川嶋 賢司

EVENTReport 日本医療法人協会/全日本病院協会共催セミナー

■EVENTReport 厚生労働省「持分なし医療法人」への移行促進策に関する説明会
 (11月開催→1月、2月にも開催予定です。詳しくは医療法人・医業経営のホームページへ)

●NEWSDIGEST 医療界の最新動向

●秋の叙勲・褒章について

会員の皆様へ 〜e−mailアドレス登録のお願い〜

独立行政法人福祉医療機構 (医療貸付)貸付利率表
福祉医療機構サイト内金利情報へのリンクです。利率は随時更新されております)


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日本医療機能評価機構
株式会社グロスネット
日本医療事業協同組合


■巻頭言
 〜地域に求められる適切かつ良質な医療・介護提供体制の構築をめざして

  日本医療法人協会 理 事     
医療法人神徳会 三田尻病院 理事長
神徳 眞也

 
  平成26年10月25日、第29回全国医療法人経営セミナーを山口県で開催いたしました。前夜祭に71人、セミナーに285人と、全国から多くの先生方にお越しいただき心から感謝申し上げます。

  山口県は本州の西の端に位置する人口150万人足らずの小さな県であり、山口県医療法人協会も会員数49人の小さな組織です。2年ほど前に次大会の開催を私たち山口県でお引き受けしてから、山口県病院協会の木下毅会長をはじめ、高橋幹治、尾中宇蘭の両副会長、実行委員会の先生方、天津昇次事務局長率いる事務局員など、全員が一丸となり当日まで懸命に準備を進めてまいりました。

  大会テーマは、病床機能分化を中心に、これから大切になる医療と介護・福祉の連携にスポットを当てたいと考え、「病床機能分化と医療・福祉連携の今後」としました。「医療介護総合確保推進法」の成立、病床機能報告制度の開始など、セミナーの準備期間中にも医療制度はドラスチックに変化し、地域包括ケアシステム構築に向けた動きが加速しています。待ったなしのこの時期に、各分野に精通した先生方を講師に迎え、セミナーを開催させていただけたことを大変光栄に思っています。

  今セミナーでは、まず、厚生労働省医政局の土生栄二総務課長に「医療法改正と今後の医療・介護提供体制」との題名でご講演いただきました。また、特別講演では、国際医療福祉大学の高橋泰数授に「病床機能分化で我が国の病院はどのように変化するか」と題してお話をいただきました。さらに、社会医療法人協和会の加納繁照理事長に「急性期病院からみる病床機能分化の今後」、医療法人財団寿康会の猪口雄二理事長に「急性期後病院からみる病床機能分化の今後」、医療法人平成博愛会の武久洋三理事長に「慢性期病院から見る病床機能分化の今後」という各テーマでご講演いただきました。各先生方には、現場で苦労されるなかで得られたご見識をご教示いただき、大変有意義なご講演であったと感謝申し上げます。

  シンポジウムには当協会の竹重元寛理事も参加し、▽高度急性期と二次救急のすみ分け、▽救急搬送における救急隊との良好な関係づくり、▽地域包括ケア病棟への取り組み方、▽合併症があっても早期から集中リハビリが可能な施設づくり、▽今後の医療に対する知事権限、▽地域包括支援センターと在宅医療・介護連携支援センターの今後のあり方−など、多岐にわたる内容を議論し、濃密な時間となりました。今セミナーが、会員の皆様の今後の医業経営を考えるうえで少しでもお役に立つことができたなら幸いです。

  最後に、今回このような機会をお与えいただいた日野頌三会長に感謝申し上げ、お礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

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日本医療法人協会/全日本病院協会共催セミナー
控除対象外消費税問題の抜本的な解決は「医療の課税業種化しかない」と再確認


  HOSPEXJAPAN2014(東京都江東区)で聞かれた共催セミナーでは、当協会の伊藤伸一副会長、小森直之副会長が医療機関の「控除対象外消費税」問題とその解決策を提案したほか、当協会顧問弁護士で医療安全調査部会委員の井上清成氏が、最近の「医療事故調査制度」の動向について報告した。なお、同セミナー直後の18日、安倍晋三首相は来年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを1年半延期する方針を表明。これにより、消費税問題の抜本的解決も先送りされる形となった。

診療報酬への上乗せで補填する
方法では限界があり不十分

  最初に登壇した伊藤副会長は、「医療機関における消費税~抜本的解決に向けて~」と題する講演を
行った。
 まず、医療機関における控除対象外消費税問題について、現状では社会保険医療は非課税となっており、消費税分を診療報酬に上乗せする方法では補填が不十分であると指摘。「結果として医療機関の負担が増大しており、10%への引き上げが行われた場合、医療機関の経営はさらに厳しくなる」と注意を促した。
 また、今回の診療報酬改定で、消費税率8%への引き上げに対して基本診療料での補填が行われたことについて、「診療所が診療報酬上有利になるのではないか、医療機関によっては非常に収益性が良くなるのではないかという誤った情報が見られた」ことや、医療が非課税であることへの国民の理解の乏しさなどの問題点を提示。そのうえで、「消費税率10%への引き上げ時には、控除対象外消費税問題に対して医療界は一丸となって取り組んでいかなければならない。医療を課税業種にすることでしか、抜本的解決にはつながらないと主張した。

医療機関間における公平性の欠如が
消費税補填の最大の問題

 次に、小森副会長が登壇。「平成26年度診療報酬改定と消費税~診療報酬による消費税補填の状況~」について講演した。
 2025年に向けて病院数と病床数を減らしたとしても、医療ニーズは減らず、それに応じて医師数も減ることはないと考えられるため、医療費は増大すると予測。26年度改定では消費税8%への対応として、医科に補填された約2,200億円のうち、病院に1,600億円、診療所に600億円配分されたことを踏まえたうえで、「今回、基本診療料を中心に補填が行われ、急性期への配慮もなされたと考えられるが、それでも各医療機関での公平性に欠ける」と問題点、を指摘した。
 さらに、四病院団体協議会が実施した、消費税率8%へのひき上げに伴う診療報酬による補填率調査の速報値を紹介した。調査対象とした1,075病院のうち、有効な回答が得られたのは282病院。その内訳は「半分未満の補填しかされていないのが12病院(4 %)、「満額の補填はされていない」が165病院 (59%)、「十分に補填されているJが63病院(22%)、「十分以上に補填されている」が42病院(15%)である。
 その結果を受け、「十分に補填されていない病院が非常に多いことに加え、最大の問題は、医療機関の
間で公平性が保たれていないことである」と強調した。

厚生労働省公表のQ&Aなど
医療事故調査制度の最新動向を報告

 続いて、当協会顧問弁護士の井上氏が「最近の医療事故調の動向」をテーマに講演した。
 まず、10月に発表した当協会の「医療事故調ガイドライン」について解説。6月に成立した改正医療
法に基づく今回の医療事故調査制度の目的は死因究明や原因究明ではなく、医療の安全確保と再発防止であることを確認した。
 また、厚生労働省がホームページで公表した「医療事故調査制度に関するQ&A」に言及。WHOドラフトガイドラインの理念のどの部分を採用し、どの部分を排除するつもりか」という質問に対し、厚労省はWHOドラフトガイドラインの理念に沿うと回答。WHOドラフトガイドラインにおいて、医療安全と再発防止のための「学習を目的としたシステム」と、原因究明と責任追及のための「説明責任を目的としたシステム」の2つに大別される報告システムのうち、今回の医療事故調査制度は前者に該当すると説明している。同システムでは懲罰を伴わないこと(非懲罰性)、患者・報告者・施設が特定されないこと(秘匿性)、報告者や医療機関を処罰する権力を有するいずれの官庁からも独立していること(独立性)などが必要とされている。
 そのうえで、医療事故調査制度の方向性とは関係なく、今後、各医療機関で準備しておくべきこととして、@院内事故調査委員会を医療安全管理委員会の下部組織に位置づけること(医療安全のための事故調査)、A責任追及をされる恐れのある医師・看護師・薬剤師らには、事前告知を受け意見を述べて記録に残してもらい、記録を閲覧する権利を保障すること(医療従事者の人権保障)、B医療安全活動資料の患者遺族への非開示を徹底すること(秘匿性の原則)、C管理者にも主治医にも関係職員にも、医療安全活動の内容の内部告発を禁止すること(守秘義務の徹底)、D医療事故は、院内での懲戒処分の対象から一律に除外すること(非懲罰性の原則)、E一年間の抽象化された一括公表などはともかく、医療事故の個別事案の公表はしないこと(個別公表の禁止)、F患者遺族に開示した院内事故調査の結果は、民事裁判の証拠に利用してはならないこと(証拠制限契約の導入) を列挙。医療安全管理指針に盛り込んでいくとよいと提案した。

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