一般社団法人 日本医療法人協会 (クリックすると協会についてのご説明ページへ進みます)

協会サイトについて
 
入会のご案内
 
トップ協会ニュース協会ニュース・2015年5月号

日本医療法人協会ニュース 2015年5月号

巻頭言
 副会長 伊藤伸一

■特集
 識者に聞く!医療政策はこう読め
 〜大きな転換点に差しかかった今、どのような視点が求められるのか〜
  池上直己(慶應義塾大学名誉教授)/高橋 泰(国際医療福祉大学大学院教授)

■医法協アカデミー第83回
地域医療構想lこ消費税増税 病院経営の舵取りが難しい時代に突入
日本医療法人協会常務理事/特定医療法人あかね会 理事長 土谷晋一郎

■連載「医療法人会計基準」パーフェクト解説第10回
固定資産の会計処理  公認会計士 五十嵐邦彦

■EVENTReport 鹿児島県医療法人協会「平成26年度後期経営研修会」

■医療界の常識を斬る!第14回
「医薬分業」の成果を検証し本当の「患者の便益」を追求すべき
  会長代行 加納 繁照

「第2回経営講座」開催のお知らせ

シンポジウム「医療事故調に備える」
〜医療事故調査制度施行に向けて知っておくべきこと〜(6月7日開催)

会員の皆様へ 〜e−mailアドレス登録のお願い〜

独立行政法人福祉医療機構 (医療貸付)貸付利率表
福祉医療機構サイト内金利情報へのリンクです。利率は随時更新されております)


●広告
株式会社グロスネット
日本医療事業協同組合


■巻頭言
 〜環境の劇的変化のなかで医療経営の体質強化を急ぐべき

  日本医療法人協会  副会長  
社会医療法人大雄会 理事長  
伊藤 伸一

 平成26年度診療報酬改定が消費税補填分を含めても実質的に減益改定であったのに続き、27年度介護報酬改定もマイナス2.27%の改定となった。このような社会保障費の大幅な削減は、国家財政の立て直し、つまり基礎的財政収支(PB:プライマリー・バランス)の均衡に向けての最重要課題であるからだと理解できる。この実現は「国際公約」であり、そのためなら何でもするという安倍首相の並々ならぬ決意もうかがえる。

 平成26年度の一般会計歳出予算を見ると、社会保障費は総額95兆8,800億円のうち30兆5,200億円の支出を見込んでおり、歳出費目の31.8%を占める。これはダントツの割合であり、続く国債償還費23兆2,700億円、地方交付金16兆1,400億円、公共事業費5兆9,000億円と比べても、その大きさがわかるだろう。

 削減可能でPB均衡化に最も効果があるものとして、社会保障費に注目が集まるのは不可避である。さらに言うなら、社会保障費の3大項目、すなわち年金、医療、介護のうち、最大の割合を占める年金は、マクロ経済スライドの導入によって一定の解決の方向が示されている。次に大きな割合を占める医療費を削減しなければ、PB均衡化は達成できないことになる。

  加えて、消費税率引き上げが延期され、2兆8,000億円の社会保障充当財源が消滅したことが、27年度介護報酬マイナス改定の方便にも用いられていた。28年度診療報酬改定の論議にも同様の便法が持ち込まれることは必至である。

  一方、アベノミクスは大胆な金融政策、機動的な財政政策により、かろうじて輸出産業の利益拡大と株価高を維持しているが、一部の大企業と株価高による一部の富裕層だけを潤す結果にとどまり、景気の本格回復につながるかどうかは不透明である。

  リーマンショック後のアメリカは積極財政と超低金利政策で成長を取り戻したように見えるが、その回復過程ですべての富が上位1%の富裕層に集中し、中間層はリストラなどで貧困層に転落してしまった。こうした状況を見る限り、何をやっても世界の景気は好転しないのではないか、ひょっとしたら社会主義が突然崩壊したように、資本主義も崩壊の瀬戸際にあるのではないかとさえ思えてしまう。

  社会保障の財政基盤はますます脆弱になっていき、かつ経済の基本構造も変化していくことが想定される。それでも、医療機関は存続していかなければならない。経営体質の強化を急ぐべきだし、新設された「地域医療連携推進法人制度」も、その文脈のなかで受け止める必要があるだろう。


 〜ご意見・ご感想をお寄せください〜

 より良い誌面づくりのためにも、会員をはじめ読者の皆様からのご意見・ご感想をお待ちしております。宛先は事務局までお願いします。 (Eメール:headoffice@ajhc.or.jp


[ページトップへ]