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日本医療法人協会ニュース 2016年7月号

巻頭言  
  常務理事 伊藤 雅史

EVENTReport 平成28年定時総会

■特別講演
 社会保障給付の負担のあり方から専門医制度まで医療界を取り巻く主要課題について講演
  二川 一男(厚生労働次官)

■新支部長に聞く!
 地域医療の責任を果たすべく北海道支部が再スタート
   日本医療法人協会北海道支部 支部長 星野 豊

■特別インタビュー
 新専門医制度をめぐる議論仕切り直していっせいスタートを
   日本医療法人協会 会長 加納 繁照

■特別寄稿
 医療事故調制度見直しが決着
   常務理事 小田原良治

「第3回経営講座」開催のお知らせ

第31回全国医療法人経営セミナーの開催について

●NEWS DIGEST 医療界の最新動向

会員の皆様へ 〜e−mailアドレス登録のお願い〜

独立行政法人福祉医療機構 (医療貸付)貸付利率表
福祉医療機構サイト内金利情報へのリンクです。利率は随時更新されております)

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日本医療事業協同組合


■巻頭言 〜lCTによる医療情報連携の行方 

 日本医療法人協会  常務理事 
 社会医療法人社団慈生会 理事長
伊藤 雅史

  医療介護総合確保推進法により地域医療構想が策定され、地域包括ケアシステムとの整合性を図りながら、地域における良質で効率的な医療供給体制構築への道筋が開かれてきた。この両者に必須となるのがICTによる医療情報連携だが、期待が大きい一方で、制度的な問題や理解が不十分なためにその広がりは限定的となっている。

  医療連携のシステム構成はおおまかに、1:データセンター型 と 2:データリンク型 に大別される。1はデータセンターに提出・集約した診療情報を活用するため医療機関側のシステム構築への費用負担は少ないが、有効活用にはデータの提出・更新を必要とする。またデータの保全・管理員任、センターの公共性が問題となる。

  2はサービスセンターで情報開示・閲覧医療機関の患者IDを認証・紐づけし、複数病院・複数システムに分かれた患者情報をハイパーリンクとして一覧表示できる。その一方で、データの保全・管理責任は開示病院にあるため、開示病院側のセキュリティ対策を含めたコスト負担は大きい。東京都では平成26年度より、地域医療介護総合確保基金によって2つの事業が立ち上げられた。

1.地区医師会単位での医療介護連携システム
  すでに導入した例もあるが、介護・福祉施設との連携を含めた地区医師会の管理責任・管理コストの問題と、地区医師会間の連携ができないことにより踊躇している医師会もある。この連携は基本的には1:データセンター型であるため、もともと内包された課題であるとの認識を持ち、地区ごとの特性を考慮した運用が必要である。

2.病院間の電子カルテ連携
  NEC/CSIのID−LINKと富士通のHuman−bridgeがすでに汎用されているが、当時は相互連携のめどが立たず、個別医療機関へのシステム導入補助となった。長崎県のあじさいネット等の連携実績は両者間の上位にデータセンターを設置する1型連係であり、センターの管理責任・維持コストは東京都では膨大になるとの判断であった。

  東京都医師会では地域医療連携システム構築検討委員会を立ち上げ、両システムの連携推進に向けて東京都、業者とともに議論を重ね、1型連係のHuman−bridgeをバージョンアップした日本医科大学病院と、2型連係であるID−Linkの当院との相互連携実証実験に成功した(平成27年7月答申)。

  両システムとも病院間医療情報連係を基盤として、情報閲覧施設である診療所や在宅関連多職種との連携が可能で、今後の展開が期待される。

  以上のように、医療情報連携については医療現場の自主的努力で発展してきた部分が大きいが、今後は現状を踏まえたうえで国家戦略として位置づけ、国が主導的役割を果たすべきだろう。

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平成28年度定時総会
  〜加納繁照会長、熊本地震の継続支援を報告。「民民支援」の成果・重要性も強調〜

 日本医療法人協会は6月10日、平成28年度定時総会を都内で開催した。総会は会員総数1036法人のうち、出席・委任状が合計564法人に達し、成立した。年度の事業計画についての確認を行ったほか、熊本地震への支援に関しても報告。今後も医療法人の特性を踏まえた制度運営を働きかける方針を説明した。


医療法人の特性踏まえた制度運営を求めていく

  加納繁照会長は目頭の挨拶で、医療法人を取り巻く政策運営の状況について次のように見解を述べた。「平成28年度診療報酬改定は全体でマイナス改定だったが、各病院への影響も『マイナス』で推移していると認識している。さらに分析しながら意見をお伝えしていきたい。地域医療連携推進法人については、全国で約30の法人が手あげを検討しているようだ。私としては今回の地域医療連携推進法人が最初に提唱された『ホールディングカンパニー型』だけでなく、各法人の独自性を確保したうえで緩やかな連携をめぎす『アライアンス』も選択肢に入れるべきだと考えている。今後の展開を見据えながら、方向性等について会員の皆様と共有しつつ協会としての取り組みも考えていきたい」

  一方、医療法人制度については事業承継問題も含め、会員の意見をくみとりながら行政に働きかける考えを強調した。「医療法改正によって医療法人制度が変わり、医療法人にとって非常に厳しい内容になっている。事業承継に関しても、会員の8割が『持分あり』である。その方々のご意見を頂きながら、部会でも活動を活発化させていく。今年度からは特定医療法人の部会も新設した。さまざまな制度改革が進んでいるが、私たちにとって一番大事なことは現場の意見である。その状況が困らないように、日本の医療は民間が支えていることを自負しながら行政にも働きかけていきたい」


合同支援が奏功

  加納会長は、熊本地震への対応についても報告した。「協会としての対応は前案となった4月14日の前震を受けて翌15日に全日本病院協会と合同の災害対策本部を設置し、金澤知徳・熊本県支部支部長の青磁野リハビリテーション病院を支援拠点として災害対応していただいた。全日本病院協会のAMATに参加し、15日の時点から派遣し、合計でのべ26隊が4月28日まで対応した。鬼塚一郎先生の田主丸中央病院には県外の支援物資受入拠点として機能していただいたほか、杉隆三常務理事にはいち早く支援物資を調達していただいた。私は従前から民間病院同士で支援しあう『民民支援』の重要性を訴えてきたが、それが改めて実証された。今後の支援についても、どのような支援が望ましいかを考慮しながら対応していきたい」
 
 総会のなかで金澤熊本県支部長も発言し、次のように述べた。「熊本県会員は50以上を数えるが、県協会としては幸い、入院患者への人的被害はなく乗り越えることができた。物質的な被害については、数千万円規模の補修、機器・備品の破損等も見られたが、これらは復興可能だ。ただ職員は避難所から通勤している職員がいるほか、収入の減少も見込まれる。そんななかで本日もさまざまなご配慮をご検討いただいており、感謝を申し上げたい。熊本に持ち帰って仲間たちに報告し、激励したい」


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 〜ご意見・ご感想をお寄せください〜

 より良い誌面づくりのためにも、会員をはじめ読者の皆様からのご意見・ご感想をお待ちしております。宛先は事務局までお願いします。 (Eメール:headoffice@ajhc.or.jp


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