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日本医療法人協会ニュース 2022年4月号

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巻頭言
  日本医療法人協会 会長代行 伊藤伸一


■特別企画
2022年度 診療報酬改定を読み解く
「令和4年度診療報酬改定説明会」

■自見はなこ参議院議員の国政レポート 第21回
医師の働き方改革推進に向け 課題等の"総点検"に取り組む

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口の設置について
 →相談窓口サイトはこちらへ

「第1回経営講座」(6/30)参加者募集について

「医師事務作業補助者研修」(6/4・11)参加者募集について

独立行政法人福祉医療機構貸付利率表

●編集後記


巻頭言
 2025年以降の地域医療構想について

日本医療法人協会 会長代行 
社会医療法人大雄会 理事長 
伊藤 伸一

 社会保障のサステナビリティー確保を目的に2016年から始まった地域医療構想は、団塊の世代が後期高齢者になる25年をひとまずの目標として推進してきました。「競合から協調へ」「病院完結から地域完結」をめざし、具体的データをもとにそれぞれの病院の役割分担について地域医療構想調整会議で協議・調整することになっています。
 
 また、公的病院等は民間病院が担えない分野に重点化することが示され、19年には、公的病院の再編・統合の検討を加速させるため424病院の病院名を公表し、それぞれの医療圏の調整会議で具体的対策を検討することになりました。しかし、実態は公的病院の病床機能変更や少数病床の削減にとどまり、必ずしも地域の全体最適を見通した再編になっていない事例が見られます。さらに、公的病院の統合で巨大な公的病院を新築するような案件も見られ、本来の趣旨とは異なった地域医療体制を構築しようとする事例に対し、加納繁照会長はじめ当協会は問題提起を行っています。

 このような混乱は、「地域医療構想のゴールが25年である」という間違った認識に原因があると推察します。25年は急速な人口の変化が始まる年であり、40年まで後期高齢人口の急増と生産年齢人口の急減は続くと推計されているので、地域医療構想は少なくとも40年をめざして協議が進められなくてはならないはずです。しかし、これまでは25年の必要病床数だけが整備目標とされ、
公的大病院等が既得権益の確保に奔走してきたことで病床整備状況に大きな齟齬が生じています。

 40年の人口は1億人、60年には8000万人、2100年には6000万人と推計され、必要病床も人口に比例して減少すると仮定すれば、現在の160万床は40年には140万床に、60年には110万床に減少することになります。

 同様に、一般病床と療養病床の合計病床117万床は40年には105万床、60年には82万床になり、25年以降も加速度的に必要病床は縮小すると推計されます。さらに、平均在院日数の減少を考慮すると、必要病床はその70%程度に収まる可能性が高いと思われます。40年の一般・療養の必要病床が75万床であるなら、今進められている公的巨大病院は本当に必要でしょうか。調整会議がエゴイズムの争いのなかで、強い病院が利益を求める協議会になってはいないでしょうか。

 22年3月の「第3回地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」では、25年から40年までの人口動態と医療需要推計が初めて公表されました。地域によって違いはありますが、必要病床の縮小は必然で、そのなかで効率性と機動性に勝る民間病院、特に医療法人はその実力をいかんなく発揮するチャンスととらえ、調整会議の協議を主導していただくことを願ってやみません。


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