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日本医療法人協会ニュース 2023年9月号

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巻頭言
 日本医療法人協会 副会長 関 健


緊急対談
 コロナ禍で実証した民間主体の医療体制の底力 超高齢社会で本領を発揮
 日本医療法人協会 会長 加納 繁照 ✕ 日本医療法人協会 副会長 馬場 武彦


■特別企画 令和6年度税制改正要望
 令和6年度税制改正に向け講ずべき重点事項を提出
 日本医療法人協会 会長代行 伊藤伸一

■自見はなこ参議院議員の国政レポート第33回
 数字上の進捗と現場の実態でかい離がないよう調査が必要

●NEWS DIGEST 医療界の最新動向
「医師事務作業補助者研修」(10/21,10/28 開催)ご参加の募集について
「第2回経営講座」(9/29開催)のお知らせ
「第38回全国医療法人経営セミナー」(11/18開催)のお知らせ
●ウクライナ支援について
独立行政法人福祉医療機構貸付利率表
●編集後記


巻頭言
 夏から秋へ、医療を取り巻く環境の変化を展望する

日本医療法人協会 副会長
社会医療法人城西医療財団 理事長・総長
 関 健

 猛暑の夏が終わりを告げぬまま、秋がめぐってきた。例年話題になる台風は、6号以降、迷走台風が続いており、進路にあたった地方は記録的な雨量を記録し、甚大な被害がもたらされた。夏蝉の声は例年になく少なかったとも間くが、高原のゴルフ場にはトンボが飛び交い、季節のめぐ りが実感され、いささかの安心を得た。

 医療を取り巻く環境は、5月に新型コロナウイ ルス感染症が2類相当から5類に移行して以来様変わりしてきた。臨床現場では感染者が後を絶たず、高齢者施設や病院でのクラスター発生も聞かれ、高校の文化祭後に生徒の感染が瞬く間に増え学校閉鎮となったニュースも聞かれた。

 10月以降は新型コロナに対する医療体制も変更されることになっているが、病床確保料の不正受給返還間題もあって国の費用負担が大輻に減 額され、患者負担が増額される。いわゆる病院 の「コロナ太り」が来年の診療報酬改定にも影曹を及ぼすことは必至である。

 来年のトリプル改定では、診療報酬改定に関して薬価改定を4月に、本体改定を6月に施行することが決定した。改定の中身をめぐる攻防は始 まっており、10月以降加速されていくのは例年どおり。今般の改定では、新しく中央社会保験医療協議会(中医協)委員に就任する太田圭洋副会長の活躍が期待される。太田副会長は新型コロナ対応でもその使命を全うされたが、中医協委員としての使命も立派に果たされるよう応援している。

 日本医療法人協会が注力し制度として正しい運用を呼びかけてきた「医療事故調査制度」に関して、昨今、またぞろ不穏な動きが出てきた。同 制度をめぐっては「医療事故調査・支援センター」のミスリードが混乱を招いてきた経緯がある。ここのセンター長をチーフとする厚生労働科学研究が2年間の計画で始まっており、制度発足から10年の節目にあたる来年、何らかの政策提言に資する成果が発表されることになる。

 危機感を抱いた小田原良治常務理事・医療安全部会長と井上清成弁護士は8月27日、鹿児島県医療法人協会の講演会として「医療事故調査制度を再確認する一歴史の証人と行政との対話一」を開催した。両先生と厚生労働省医政局地域医療計両課、医療安全推進・医療指導室前室長の梅木和宣氏との鼎談をメインに、部会員で医療法人櫻坂坂根Mクリニックの坂根みち子院長、 並びに同じく部会員の医療法人いつき会ハートクリニックの佐藤一樹院長の2講演を組み合わせた企画であった。 詳細は『医法協ニュース』として次号にておしらせするが、われわれの医療や職員を守るよすがとなる医療事故調査制度であり、正しく連用されなくてはならない。改めてこの制度の正しい認識を啓発すべく、会員各位のご協力をお願いする。


緊急対談
 コロナ禍で実証した民間主体の医療体制の底力 超高齢社会で本領を発揮
  日本医療法人協会 会長 加納 繁照 ✕ 日本医療法人協会 副会長 馬場 武彦



加納繁照会長が「2・3・4,8・7・6の法則」で言い表すように、日本の医療提供体制は民間主体で運営されてきた。コロナ禍では「民間主体だったことによる弊害」が一部で主張されたが、実態は大きく異なっているというのが加納会長と馬場武彦副会長の見方だ。民間主体の体制だったからこそ新型コロナウイルス患者の受け入れと通常医療の両立が図られたと強調し、今後迎える超高齢化社会においても民間主体の体制は効果を発揮するという。改めてお二人に民間主体の医療提供体制の重要性について語ってもらった。 (以下、略)

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