日本医療法人協会ニュース 2026年3月号

■巻頭言
日本医療法人協会 常務理事
医療法人博仁会志村大宮病院 理事長・院長 鈴木 邦彦
■安藤たかお衆議院議員 3期目当選特別企画
安藤たかお衆議院議員に聞く
現場を知る議員として制度をより良いものへ磨き上げる
■2026年度診療報酬改定 太田圭洋副会長に聞く
GDP比で見る医療財源の推移 厳しい選択を踏まえたかじ取りが必要
■新たな地域医療構想 伊藤伸一会長に聞く
2040 年を見据えた体制づくり 今こそ求められる民間中小病院の役割
●NEWS DIGEST
●独立行政法人福祉医療機構貸付利率表
●編集後記
日本医療法人協会 常務理事
医療法人博仁会志村大宮病院 理事長・院長
鈴木 邦彦2025年4月から開始された、かかりつけ医機能報酬制度の最初の報告が2026年1月から 始まりました。
高齢化のさらなる進行や特に地方における人口減少を考えれば、次の目標年である2040 年に向けた医療提供体制改革は必須であり、これまでの地域包括ケアシステムの構築と地 域医療構想の実現という二本柱にかかりつけ医機能の充実・強化を加えた三位一体の改革 が求められています。
このうち病院は人口50~100万人に1カ所の高度急性期大病院と人口2~4万人に1カ所の地域包括ケアを支える地域密着型中小病院が二つの軸となり、後者には在宅療養支援病院 (以下、在支病)が相応しいと考えています。
今後のかかりつけ医機能の担い手としては、
①地域包括ケアを支える地域密着型中小病院としての在支病、
②有床・無床の在宅療養支援診療所、
③総合診療専門医などが行っているグループプラクティス診療所
とともに、
④わが国に多いソロプラクティス診療所
は、上記の ①や②とグループを組むことが考えられます。
2024年度から開始された第8次医療計画において在宅医療圏の設定が義務化されました。
筆者は人口2万人位からの「基本医療介護提供圏域(仮称)」を提案しています。そこには元々人口2万人位の中学校区を想定した地域包括ケアシステムの日常生活圏域、市町村単位の在宅医療圏に加えて、新たに筆者が提案している同じく市町村単位の「かかりつけ医機能医療圏(仮称)」が入ります。
この「基本医療介護提供圏域(仮称)」には、有床・無床の診療所とともに地域包括ケ アを支える地域密着型中小病院としての在支病が含まれ、その一部は高齢者救急を担う二 次救急病院や救急告示病院として同圏域内の高齢者救急の受け皿となります。
今は20世紀の「病院の時代」から21世紀の「地域の時代」への転換期にあると考えられます。今回の2026年度診療報酬改定の内容を見ると病院を大きく急性期病院と包括期病院に分けようとしていることが分かります。このうち急性期病院が前述の集約化、高度化が 求められている高度急性期大病院であり、包括期病院が分散化、健院化が求められている 地域包括ケアを支える地域密着型中小病院としての在支病です。会員の多くを占める許可 病床数200床未満の中小病院は、その包括期病院を目指すことにより「地域の時代」においても必要な存在であり続けることができると確信しています。
2026年度診療報酬改定 太田圭洋副会長に聞く
GDP比で見る医療財源の推移
厳しい選択を踏まえたかじ取りが必要
2026年度診療報酬改定は、ベースアップ評価料などを含めプラス3.09%という30年ぶりの大幅なプラス改定となった。しかし、ネット改定率や国民医療費対GDP比というマクロ指標で見れば、医療財源は拡大というより現状維持に近い。物価高と人材確保への対応、急性期入院料の再編、救急医療評価の強化など、制度は地域医療構想を後押しする方向へ動いたが、各病院の経営が持続可能な水準にあるかは別問題である。太田圭洋副会長に、改定のポイントと 病院経営の行方を聞いた。
(以下略)
新たな地域医療構想 伊藤伸一会長に聞く
2040年を見据えた体制づくり
今こそ求められる民間中小病院の役割
2040年を見据えた新たな地域医療構想のとりまとめ案では、地域を人口規模ごとに分類し、急性期拠点機能を人口20万~30万人に1カ所程度とする考え方が示された。急性期医療の集約化を進める一方で、高齢者救急や地域急性期機能といった新たな医療機関の役割も提示されている。こうした枠組みの下で、民間中小病院が担う医療の位置づけも改めて問われることになる。とりまとめ案の内容を踏まえながら、地域医療構想の方向性と民間医療機関の役割について、伊藤伸一・日本医療法人協会会長に語ってもらった。
(以下略)
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