日本医療法人協会ニュース 2024年10月号
■巻頭言
日本医療法人協会副会長/社会医療法人城西医療財団理事長 関 健
■特別レポート
医療・介護の充実を通じて
誰もが安心して暮らせる社会づくりの先頭に立つべく
安藤たかお先生 全力で活動中!
■会長談話「2024年度病院経営定期調査一中間報告ー」について
史上最悪の危機を迎えた民間病院経営
地域医療を守るためにも緊急の財政措置を強く求める
日本医療法人協会 会長 加納繁照
■インタビュー「2024年度病院経営定期調査一中間報告(集計結果)ー」ポイントを聞く
2023年度は増収減益経常利益も赤字
2024年度はさらに悪化の見込み
期中改定も視野に各方面へ働きかける
日本医療法人協会 副会長 太田圭洋
●「第2回経営講座」開催のお知らせ
●第39回全国医療法人経営セミナーin横浜
●医療界の最新動向 NEWSDIGEST
●独立行政法人福祉医療機構貸付利率表
●編集後記
日本医療法人協会 副会長
社会医療法人城西医療財団 理事長
関 健石破茂新総理大臣が誕生した。自民党総裁選決選投票で高市早苗氏を逆転で破り新総裁に選出され、10月1日の国会で新総理に選出された。石破新総裁の誕生は海外でも報道され、その際、元防衛大臣(小泉純一郎内閣)、元幹事長(安倍晋三内閣)と紹介されている。日本の防衛については、今回の総裁選でも主要な政策として熱く語っていた。
当選後早速、党人事と内閣人事に着手したとの報道もあった。党人事では、最高顧問に麻生太郎氏、副総裁に菅義偉氏、幹事長に森山裕氏、総務会長に鈴木俊一氏、政調会長に小野寺五典氏、選挙対策委員長に小泉進次郎氏。内閣人事では、主な閣僚として、官房長官に林芳正氏(続投)、外務大臣に岩屋毅元防衛相、財務大臣に加 藤勝倍元官房長官(元厚労相)、防衛大臣に中谷 元(元防衛相)、厚生労働大臣に福岡資麿参院政審会長をあてた。挙党体制を敷きたいと新総理は希望したが、高市氏は総務会長を固辞、小林鷹之氏は広報本部長を固辞という結果になった。ともに総裁選を戦った河野太郎氏、茂木敏充氏、上川陽子氏らの要職起用もないこととなった。
さて、私は東日本大震災の後、2012年8月30日付で『討論・医療と国防は国の礎』を上梓した。 討論に参加していただいたのは、山中昭栄元防衛施設庁長官、務台俊介衆議院議員、篠崎英夫元医政局長のお三方であった。
山中氏は普天間の返還を担当していた時に防衛事務次官らによって失脚させられた方で、防衛省発足の際の事務次官候補として最有力視されていた。全国の自衛官20万人のうち10万人が東北の救援に出動していた際、ロシアや中国の空軍機が日本の領海を侵犯し自衛隊機によるスクランブル発進が増えた事実に触れ、日本の防衛力の脆弱性を指摘していた。務台氏は、当時提案されていて後に日本が加わったTPPに反対の立場であった。篠崎氏は、日本の国民皆保険制度50年を記念してランセット社が日本特集号を出した際、その誌面で日本の保険医療制度を国際的な奇跡と絶賛していることに触れている。
私は、この討論を通して国民の命と健康を守る医療と国民の安全・財産・領土を守る国防が国の礎(社会的共通資本)であることを強調した。”医療と国防は国の礎”は私の口癖になっていて、もとは、安倍元総理が官房長官時代に晋精会という日精協の後援会の席で総理をめざす安倍氏に「医療と国防を政策の中心に据えてください」とお願いしたときに始まったフレーズである。
このフレーズを石破茂新総理にも捧げたい。新内閣および自民党の新体制の布陣を見ると、小野寺氏を含め3人の防衛大臣経験者がおり、厚労大臣経験者の加藤氏が財務大臣となっている。石破総理の政策に期待がもてる。
■会長談話「2024年度病院経営定期調査一中間報告ー」について
史上最悪の危機を迎えた民間病院経営 地域医療を守るためにも緊急の財政措置を強く求める
日本医療法人協会 会長
加納 繁照日本医療法人協会と日本病院会、全日本病院協会は、「2024年度病院経営定期調査-中間報告-」を公表、あわせて 特例的な救済措置・財政支援を求める「緊急要望」をまとめた。調査では病院経営が急速に悪化しており、2024年度は多くの病院が減収減益に陥る可能性も出てきている。
ここでは加納繁照会長に、調査結果についての見解と、協会としての対応策についてコメントしてもらう。(※全文はこちら)
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